スーパーファミコンの自作ゲームにサウンドを組み込んでもらった話


PA Gamesさんが開発中のスーファミソフト「snes-taco」ですが、ゲームに音楽と効果音を組み込んで鳴らすための自作サウンドドライバが完成したとのこと。ごく当たり前のように言ってますが、言うが易く、行うが難し。
個人レベルでこれを実現させているのは世界屈指の熱意といいますか、本当にすごいことだと思います。

こういうゲームが求められているとか、流行っているからとか、もはやそういう次元の話なのではなく、作りたいから作る。立場は異なりますが、自分も作ることで価値を提供していきたい人間として、そうありたいですね。

 

では本題に入りましょう。僕はこのゲーム組み込み用のサウンドドライバをテストするために、デモ用としてStageXという音楽を用意していました。今回、サウンドデータを作るにあたって留意したことは……

  • 音楽用に割り当てる6トラック(最大同時発音数6)に配慮した音楽アレンジにする
  • 効果音用の残り2トラックに、モノラルの効果音が入ることを想定したパンポット設定をする
  • ドラムキットはベロシティ(音の強弱)の細かい設定をして、音に陰影をつける
  • ハイハットの音色はサンプリングせず、効果音用にサンプリングしたホワイトノイズから作る

結果としてStageXの音楽用の音色データは30KBで済みました。
効果音は用意したものに加えて、PA Gamesさんによる修正と追加されたものがあり、計17KBになっています。

当初はサウンドを元気よく鳴らすために、あらかじめ音楽の音量は大きくしておいたのですが、そうすると効果音が目立たなくなってしまって、プロモーションビデオみたいになってしまうところに違和感がありました。

 

 

修正後は下記の動画のように、音楽が少し引っ込んでいる方がゲームらしくなるという印象です。僕もゲームをプレイさせてもらいましたが、記号的役割を果たす効果音が目立つほうが気持ちがいいし、しれっと音楽が鳴っているほうがゲームの邪魔にならず、むしろその方がプレイヤーの意識にゲーム自体の印象が刷り込まれやすい気がします。

 

 

 

こうして作りながら「ゲームサウンドとは」を突き詰めていくのは、とても面白いことです。
このあたりはどうしても音楽単体がピックアップされがちなんですが、実は効果音がゲーム中でプレイヤーが演奏する楽器として作用し、当事者に「ゲーム音楽」として印象付けている働きは、かなり大きなものなんじゃないかと感じています。

僕がこのプロジェクトに関わっている理由は、子どもの頃に感じていた、スーパーファミコンやプレイステーションのゲームサウンドの良さを、大人になった自分自身の手で自分なりに解明したいからです。
最近は、そういったものが少しずつ分かってきた気がしていて、このスーファミのゲームが完成し、フィードバックを得られた時点が、僕にとっての次世代のゲーム音楽や効果音を作っていくスタートラインだと考えています。

 


2018.5.12 追記

PA Gamesさんのサイトがリニューアルされ、プロジェクトの概要が日本語で公開されました。